秋鮭が美味しい季節になってきました。
鮭の珍味といえば、『筋子』ですね。
中でもこの季節は、『生筋子』が手に入ります。
つやつやと玉のように光る様子は、それだけで存在感大です。
その隣にいつもあるのが『白子』。
一見地味ですが、これが今回の主役です。
白子鍋や白子ポン酢などが一般的です。
今回、カラスミのように保存食にできないかと思い、レシピに挑戦してみました。
しかも白子は、安くて大きい!
これ、大事です。
白子でカラスミ?
インターネットで検索しても、鮭の白子を使った保存食のレシピが出てきません。
なので、カラスミの作り方をアレンジしてみました。
こちらの保存食を作るメリットは何といってもその単価の安さ!
自家製カラスミでは、
助宗鱈の卵:300円/100g
真鱈の卵:180円/100g
・・・
と、我が家の家計基準である100円/100gの基準を
オーバーするものが一般的です。
(とはいえ、酒の肴や隠し味的な使い方なので、
それを考えるとそんなに高いとも言えないかもしれませんが。)
安いから一度にたくさん買っちゃいます!
コスパ高め!
それに対して、鮭の白子は68円/100gと圧倒的な安さ!
仕込みの際の材料を考えても100円/100g程度なので、
そのコストパフォーマンスは高いです。
材料と作り方
■材料
- 鮭の白子 1,000ℊ
- 漬け味噌
- 米麹味噌 600ℊ(白子重量の6割程度)
- 酒粕 600ℊ(味噌と同量)
- 酒 少々
■作り方
①鮭の白子の血抜き下処理をします。
白子に限らず、血は味を落とす原因となりますので、
面倒ですが丁寧に針を使って、白子の薄皮を割かないように
気を付けながら、5%程度の氷を浮かべた塩水の中で
やさしくしごいて、血を出します。
カラスミの時と同様、この工程が雑だと、仕上がりに影響するので丁寧に。。
②漬味噌を作る。(1回目)
米麹味噌300gと酒粕300gを混ぜ合わせる。
粘度が高く混ぜにくいときは酒を少量足して
伸ばしながら混ぜるとよく混ざります。
2度漬けするため、準備した量の半分を使用します。
③漬け用の味噌・酒粕に白子を漬ける。(1回目)
①で下処理した白子をキッチンペーパーで水分をとった後、味噌・酒粕 → 白子 → 味噌・酒粕 → 白子の順に
容器に入れ、乾燥しないよう表面をラップで覆う。
3日程したら味噌が浸透して、白子にも色が着きます。
⑤漬け味噌を作る(2回目)
1週間ほどつけた状態
漬味噌が少し足りなかったからか、漬かり具合にムラがあります。
1度漬けと2度漬けの違いを確認するために、半分は再度漬味噌にいれ、もう半分は干し網で天日干しにします。
⑥1度漬の天日干し
水分が抜けて、いい感じに干されています。
1週間ほど天日干しして、ちょっと味見をしましたが、濃厚な鮭とばといった感じで、
ねっとりとした食感は、カラスミに限りなく近い仕上がりです。
⑦2度漬の天日干し
1度漬からさらに1週間、より濃い色に漬かりました。
こちらも、干し網で天日干しにします。
干しあがると見た目はほとんど一緒・・・
1週間ほど天日干しして、味見。
1度漬けよりも味が濃厚ではあるものの、塩分は程よい感じです。
■改善点
- 最初の血抜きは、丁寧にしっかり行うこと!
集中力が切れて、雑に血抜きしたものは、出来上がりも色合いが良くなかったです
- 粕味噌はケチらない!
1キロの白子に対して、600gの漬け味噌はやや少ないので、全体がまんべんなく漬かるようにするには工夫が必要でした。
味噌500ℊ+酒粕500ℊの1キロの漬け味噌のほうが、全体にいきわたるように漬かると思います。
- ぶら下げて干す!
干しはじめは水分が多く、網にくっつくので、ぶら下げるような形で干せると、出来上がりがさらにいいかもしれません。