こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
暑さが落ち着く10月、
りんごの美味しい季節がやってきます。
育ち盛りの3人の子供たちも、りんごが大好き!
旬の果物は、そのまま生で食べるのが1番美味しいです ( *´艸`)
食べれば食べるほど残ってしまう、りんごの皮。
なかなか使い道に困ってしまいます。
これを何かに活用できないか…
そんな時に出会ったのが、「ペクチン」です。
ペクチンとは、
粘度を上げてジャムをゲル化(ゼリー化)させるために用いられる、
食品添加物です。
ほとんどの市販のジャムにも入っています。
ケーキの材料を扱っている製菓専門店には、
便利な粉末のペクチンもあります。
その多くが、りんごか柑橘類から抽出した原料で作られているもの。
ヨーグルトをよく食べるわが家では、
はちみつやジャムは欠かせません。
\ジャムも作れるなら、ペクチンも作れるかも!/
そう思って作り始めました。
もちろん、ペクチン不使用でも美味しいジャムを作ることができます。
ペクチンを入れない方が、素材そのものの味を楽しむことができる、
という意見も。
ただ、それには
「熟練の技」と「1℃単位の温度管理」が必要になります。
つきっきりになれないのが、子育て中の悩み。
うまくとろみがつかない…
そんな時だけ使えるペクチンがあったら、ものすごく便利なんです!
今回は、残ってしまいがちなりんごの皮を使って、
\手作りジャムにちょうどいいとろみをつけてくれるペクチン/
を作ります。
固まらないジャムの救世主:りんごの皮だけを使った、自家製ペクチンの作り方
以前わが家では、りんごを丸ごと使ってペクチンを作っていました。
「りんごのペクチンは、皮と実の間に多く含まれている」と知り、
それから皮だけを使うようになりました。
これが、予想以上によかったんです。
りんごの実は、そのまま食べられますしね♪
材料について
りんごのペクチンの材料は、りんごの皮と砂糖とレモン汁と水です。
水・・・350g(りんごと同量)
砂糖・・・175g(りんごの半量)
レモン汁・・・35g(りんごの10%)
すべてグラム(g)表示です。
りんごについて
りんごは、農薬不使用(無農薬)での栽培がとても難しい果物です。
今回のように、りんごの皮を使う時は、
栽培方法が明記されたりんごを選ぶようにしています。
今回は、そのまま食べても美味しい
「サンふじ」という品種を使います。
砂糖について
白砂糖をあまり使わないわが家では、
北海道のてん菜から作られたてんさい糖や、
沖縄や鹿児島のさとうきびから作られた粗糖を使っています。
茶色の砂糖を使うと、ペクチンの色は
どうしてもきれいに出ません。
ペクチンの色が濃いと、それを使うジャムの色も
濃くなってしまいます。
はじめて作る時は、グラニュー糖がおすすめです。
レモンについて
1年を通して比較的購入しやすいレモンですが、
晩秋から冬の時期は、国産のレモンが美味しい季節です。
10月からはスパイシーな香りのグリーンレモンが、
寒さが増してくる12月頃からは、果汁がたっぷりの黄色い完熟レモンが手に入ります。
もし近くで、りんごやレモンを購入できない時は…
食べチョクがおすすめ。
皮まで使うことが多いわが家。
「農薬化学肥料不使用」や「農薬節約栽培」 など、
こだわって育てられた果物は、保存食作りには欠かせません。
生産者の方から直接送ってもらえるので、デリケートな果物も
キズが付きにくく、一番いい状態で届きます。
→食べチョクのホームページはこちら
水・・・350g(りんごと同量)
砂糖・・・175g(りんごの半量)
レモン汁・・・35g(りんごの10%)
すべてグラム(g)表示です。
レシピ
①りんごの表面をきれいに洗います。
りんごの皮がベタベタしていることがありますが、
それは完熟になるにつれて、りんごの内側から出てくる成分によるもののようです。
②りんごの皮を剥きます。
\ここがポイント!/
りんごの皮は、少し厚めに剥きます。
③りんごの皮と水を鍋に入れ、中火でコトコト煮詰めます。
りんごのパリッと感がなくなるまで、20~30分ほど煮ます。
④りんごを漉し器(こしき)を使って漉します。
今回は、スープ漉し器を使っていますが、
目が細かいザルでも代用可能です。
実を崩さないよう、スプーンなどを使ってそっと押しながら
りんごと煮汁を分けます。
きれいな薄いピンク色の煮汁です。
煮汁を鍋に戻します。
⑤りんごの煮汁に砂糖とレモン汁を加え、焦げないようにかき混ぜながら加熱します。
中玉のレモン1個当たり、およそ50gほどレモン汁がとれます。
レモン汁は、少し多めに入れても構いません。
砂糖を入れた後は、焦げやすいので、
木べらで混ぜながら加熱します。
だんだん色も変わってきて、少しずつとろみが出てきます。
⑥少しとろみが出てきたところで火を止め、消毒したビンに入れます。
鍋から移す際、鍋にとろみの成分が残りやすいので、
木べら等でしっかり取ります。
ビンを密封できたら…
\できあがり!/
今回は、120gの自家製ペクチンが2本できました。
保存について
りんごのペクチンは、ジャムと同じように保存することができます。
密封した場合は常温で、
また、冷凍保存も可能です。
冷凍する場合は、膨張してビンが割れてしまう可能性があるので、
内容量をやや少なめに調整します。
材料を替える
今回は、山形のサンふじを使いました。
りんごの品種もたくさんあります。
皮の色が鮮やかな紅玉で作ると、
ペクチンの色も、より鮮やかな紅色になります。
鮮度が落ちるにつれて、ペクチンの量も減ってしまうそう。
とろみをつけるという点では、効果は変わらなかったので、
品種よりも、新鮮なりんごを購入することが大切かと (/・ω・)/
「赤くないりんごで作ったら、どうだろう⁉」
色々チャレンジしてみる価値はありそうです。
また、柑橘類の果皮由来のペクチンも、
いい材料が手に入ったらチャレンジしてみます!
まとめ
りんごのペクチン
おすすめの季節
秋~冬
難易度
難しい ☆☆☆★☆ やさしい
時間はかかるけど、工程はシンプル‼
保存
常温・冷凍
今回は、大きめのりんご3個分の皮だけを使って
ペクチンを作りました。
皮だけを使うので、まとめて大量に作ることはできませんが、
普段捨ててしまっている食材で作るペクチンは、
誰でも簡単にできる、エコ・クッキングです。
ペクチンは、冷える過程で固まっていきます。
出来上がったジャムを、別の容器に少しだけ取って冷ましてみて、
ーなんかうまく固まらないなぁ…
そんな時に使うことができる、あると便利な食材です。
子供たちも大好きないちごやブルーベリーも、
ペクチンの含有量があまり多くありません。
ヨーグルトソースとしてはいいのですが、
パンに塗ると、サラサラし過ぎて
ーあっ、落ちちゃった… ( ゚Д゚)))
となることも 。
子供たちもジャム本来のとろみがある方が、
食べやすいようです♪
ちなみに、この「いちごジャム」と「いちじくジャム」、
いちごジャムは、ペクチンあり、
いちじくジャムは、ペクチンなしです。
果物やその用途によって使い分けるのが、いいかもしれません。
りんごのペクチンのおすすめの使い方
ジャムだけじゃない⁉
りんごのペクチンのおすすめの使い方をまとめました。
りんごを使ったおすすめレシピと自家製豆乳ヨーグルト
鮮やかな紅色の「紅玉のペクチン」、
アップルパイの中身のリンゴ煮も一緒に作るレシピです。
見た目は美味しそう!だけどパリッとしていない・・・
そんな時は、ジャムもいいけど
「焼肉のたれ」がおすすめです。
ジンギスカンにもピッタリの、甘じょっぱいたれです。
乳製品アレルギーっ子のいるわが家では、豆乳ヨーグルトが定番です。
長野・木曽地方のすんき漬けの漬け汁を種に、
「すんき豆乳ヨーグルト」を作っています。
こだわりの食材を選ぶのは、食べチョクがおすすめ。
皮まで安心して食べられる果物をスーパーで探すのは、
なかなか難しい…
熟し過ぎた果物よりも、ペクチンを多く含む採れたての果物を、
生産者の方から直接送ってもらえるのは、
何より安心です。