こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
12月、
毎年恒例の、味噌づくりの季節がやってきました。
昔から、農作業が落ち着く、
冬の時期に仕込まれてきた、味噌。
発酵ワークショップnanairo!でも、
味噌づくりワークショップを、開催しています。
味噌の種類は、使う麹によって、
米味噌・麦味噌・豆味噌に分けられます。
今回は、比較的手に入りやすい米麹を使って、
定番の米味噌を作ります。
こどもと一緒に味噌づくり、小学生にも簡単な作り方
材料について
味噌の材料は、豆と麹と塩のみです。
豆について
たくさんある豆の中でも、
味噌づくりには、大豆を使うことが多いです。
味噌は、ほぼ大豆の味で決まります。
わが家では、
加工用ではなく、煮豆用の大豆から選ぶようにしています。
ふっくらと炊き上がり、甘みもある、
そのまま食べてもおいしい大豆を使うことで、
味噌がよりおいしくなるのです。
麹について
米麹とは、蒸したお米に麹菌を合わせて繁殖・発酵させたものです。
米に花が咲いたように見えることから、「糀」とも書きます。
麹菌は2006年に日本醸造学会で国菌に認定された、日本にしかいない特別な菌です。
わが家で使っているのは、麹屋さんから買ってくる生米麹です。
ご主人に欲しい枚数をお伝えすると、地元産の杉でできた麹箱から、
「ゴリゴリ、ゴリゴリ…」と剥がして、袋詰めにしてくれます。
米麹には、麹屋さんで購入する生麹と、
生麹を低温で乾燥させて水分を飛ばした乾燥麹がありますが、
✔ 水で戻す必要がなく、そのまま使うことができる
✔ 冷蔵で1週間、冷凍で半年程保存できる
これらの理由から、生麹を使っています。
米麹も、日本酒と同じように、
使っているお米や精米歩合によって、驚くほど風味が異なります。
わが家も何件もまわり、ようやく今の麹屋さんに出会いました。
米麹は、酒屋さんでも取り扱っているところがありますので、
食べ比べてみるのも面白いです。
塩について
次に、保存性を高めるために重要な役割を果たす塩ですが、
精製された塩ではなく、ミネラルが豊富に含まれる粗塩を選んでいます。
平釜でじっくり炊き上げられた昔ながらの塩は、
素材との馴染みがよいと言われています。
・米麹 ・・・1.2㎏
・粗塩 ・・・600g
【出来上がりの量5㎏】
レシピ
味噌づくりは、事前に準備が必要です。
24時間前
①大豆をよく洗い、3倍以上の水に18時間以上浸けます。
大豆は、3回くらい、
水を替えながら、やさしく洗います。
毎年、どのくらいふくらむのかを計っているのですが、
平均して、2.7倍ふくらむ結果になりました。
こうなってしまうので・・・
水の量は、3倍以上にしてください。
※大豆が十分に吸水できず、やわらかくなりません。
3~4時間前
②大豆を、3時間ほど煮ます。
※水が足りないようなら、その都度足します。
あくがかなり出ますので、その都度取りのぞきます。
また、火加減も重要です。
最初は中火でも構いませんが、
プツプツと沸騰しはじめたら、弱火にします。
火が強すぎたり、大豆同士がぶつかってしまうと、
皮が取れてしまうので、
できるだけ丁寧に、コトコト煮ます。
最初の30分が、勝負ですよ/
④大豆を煮ている間に、塩きり麹を作ります。
ここから、子ども達も参加できます。
↓
塩を合わせることで、1週間ほど常温での保存が可能になります。
麹がかたまっているところはよくほぐし、塩がいきわたるようにすることが大切です。
味噌づくりなど、麹をたくさん使う時にも塩きり麹を作っておくと便利です。
食品用のポリ袋に、麹と塩を入れて混ぜるだけ。
そうすることで、塩をまんべんなく混ぜることができます。
⑤大豆がやわらかく煮えているか、確認します。
ゆびで軽く押して、つぶせる程度です。
スケールの上に煮た大豆を1粒のせ、
ゆびで押して、500gほどでつぶれはじめたらokです。
⑥大豆をつぶします。
まずは、手でつぶす場合。
食品用の小さめのポリ袋に、お湯をきった大豆を入れ、
袋の外からつぶしていきます。
※この時、大豆はとても熱いです。
厚めのタオルなどを使うと、安心です。
そして、大量の味噌を一度に仕込む場合、
手でつぶしていると、かなり時間がかかってしまいます。
そこでおすすめなのが、ミンサーを使う方法です。
わが家では、数年前から、
ミンサー(大豆つぶし機)を使っています。
これが本当に便利!
本来肉を挽く機械なんですが、わが家では、
味噌づくりのためだけに使っています。
兼用大好きですが、これは専用です/
あっという間に、作業がすすみます。
⑦大豆と塩きり麹を混ぜ合わせます。
ここで注意が必要なのが、大豆の温度です。
※必ず40度くらいまで冷ましてから、麹を入れるようにしてください。
また、混ぜていると、
材料が外に飛び散ってしまうので、
大きめの容器を使います。
※大きめの容器がない場合、
漬物用の丈夫なポリ袋がおすすめです。
均等に混ぜ合わせることができます。
⑧味噌玉を作ります。
大豆を丸めて、味噌玉を作ります。
中の空気を抜くように、ぎゅっと握ります。
それぞれの手の大きさに合わせた大きさの味噌玉を作ります。
⑨容器に、味噌玉を入れていきます。
味噌玉は、そっと入れるというより、
容器の内側に打ち付けるように入れます。
なので、こんなにきれいにはなりません。笑
子どもたちも「味噌玉、投げる~!」
と楽しそうにしていますが、
テンションが上がり過ぎると、外に飛び出してしまうことがあるので、
近くから投げるようにしてください。
⑩味噌玉をつぶします。
5.6個入れたら、つぶす→また味噌玉を作って入れる、
を繰り返します。
最後は、表面を平らにします。
⑪味噌に蓋をします。
表面に塩をまぶして、塩蓋をする、
という方法をよく聞きます。
ただ、それだと途中で中の様子がみえにくかったり、
できあがった後取りのぞかなければいけなかったり・・・
わが家では、次の2つの方法で蓋をしています。
まずは、前の年に作った味噌を使うこと。
前の年に作った味噌が残っている場合、表面を覆うくらいの味噌をのせ、
表面を平らにします。
さらに、ラップを味噌に密着するようにかけ、
木蓋をのせ、その上に重石をのせます。
重石は、専用のものではなくても、
水の入ったペットボトルで、代用することが可能です。
※重石は、味噌の量の半分くらいの重さ(2.5㎏)があると、安心です。
もう1つは、酒粕で蓋をすることです。
酒粕は、板粕を使います。
途中で中の様子がみたくなったら、めくってみることができますし、
できあがった後は、料理に使うことができます。
酒粕汁にしたり、クリームチーズと混ぜたり、
味噌風味の酒粕は、調味料として楽しむことができます。
10か月後~
おいしい味噌のできあがりです。
あると便利なグッズ
子どもと一緒に仕込む場合、あらかじめ用意しておくといい、
ワークショップでも使っているアイテムを、ご紹介します。
ステップ(台)
大豆をつぶす時も、台があると、
テーブルの上の様子がよくみえ、
安心です。
また、ミンサーを回す時も、
しっかり力が入ります。
手袋
味噌玉を作る時、
塩で、手がヒリヒリしてしまうことがあります。
食品用の手袋を用意しておくと、
楽しく参加できます。
厚地のタオルや鍋つかみ
大豆など、熱いものをさわる場合、
大人より皮膚の弱い子どもは、
厚地のタオルを使うことをおすすめします。
また、ボウルをおさえる時など、
鍋つかみがあると便利です。
漬物用の大きめのポリ袋
味噌全体を混ぜる際、
一生懸命混ぜていると、
こぼしてしまう量も多くなってしまいます。
そんな時は、漬物用のポリ袋の中に入れると、
こぼさずに、均等に混ぜ合わせることができます。
まとめ
自家製味噌
仕込む時期
冬
難易度
★★☆☆☆
準備は大変だけど、楽しい!
食べ始め
10ヶ月後~
保存
常温(冷暗所)
毎日食べる味噌汁、
自分で作った味噌で作った味は、特別おいしい!
冬休みに、親子で一緒に作ってみませんか?
今回使った、おすすめのキッチンアイテム
今回使ったのは、わが家の味噌づくりには欠かせない、
貝印のヘルシーミンサー。
大量の大豆をつぶすのには、本当に便利です。
特に気に入っているのが、この2点。
✔ディスクが細目と粗目の2種類
✔本体に吸着盤があり、テーブルにピッタリと固定できる
味噌は、定番の調味料だけに、
こだわりもあります。
わが家は、つぶつぶが残っている味噌が好きなので、
粗目を使っています。
漉し器を使っているご家庭には、細目がおすすめです。
また、吸着盤があることで、
ひとりでも、高速で作業できます。
youtubeに、『nanairo!チャンネル』ができました!
まだまだ動画は少ないですが、
自家製の発酵食品の作り方や、それを使ったレシピを公開していく予定です。