こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
12月になり、都内も一段と寒くなってきました。
寒くなると食べたくなるのが、鍋料理。
鍋料理に欠かせないものは、ポン酢ですが、
ポン酢以外にも、必ず使うものがあります。
それが、ゆずの辛味噌です。
ゆずを贅沢に使って、麹(こうじ)と一緒に仕込んだ、
発酵調味料です。
味は、青ゆずと青唐辛子で作る、
柚子胡椒(ゆずこしょう)に、少し似ています。
こちらの辛味噌は、12月以降の、
黄色に熟した完熟ゆずを使います。
柚子胡椒も大好きなのですが、
✔ 青ゆずの収穫期間が短い
✔ いつの間にか、追熟して黄色になっている
✔ 果汁もたっぷり使いたい
青ゆずだと、プレッシャーが・・・笑
わが家は、断然黄ゆず派です。
そんな黄ゆずで、わが家の万能発酵薬味の、
ゆずの発酵辛味噌を作ります。
仕込みはじめて、今年で5年目。
仕込んで1週間
2年目
3年目
年月が経つにつれ、味わいも変わります。
自家製の発酵食品は、「このくらい持ちます!」
と、断言しにくいのですが、
熟成がうまくいき、正しく保存すると、
比較的長く楽しむことができます。
鍋の薬味に!『ゆずの発酵辛味噌』長期保存もできる、大量消費レシピ
ゆずの発酵辛味噌の材料は、ゆず・麹・塩・唐辛子です。
ゆずについて
ゆずは、小ぶりですが、
果汁もたっぷりの花ゆずを使います。
皮も一緒に使うので、無農薬栽培のものがおすすめです。
麹について
米麹とは、蒸したお米に麹菌を合わせて繁殖・発酵させたものです。
米に花が咲いたように見えることから、「糀」とも書きます。
麹菌は2006年に日本醸造学会で国菌に認定された、日本にしかいない特別な菌です。
わが家で使っているのは、麹屋さんから買ってくる生米麹です。
ご主人に欲しい枚数をお伝えすると、地元産の杉でできた麹箱から、
「ゴリゴリ、ゴリゴリ…」と剥がして、袋詰めにしてくれます。
米麹には、麹屋さんで購入する生麹と、
生麹を低温で乾燥させて水分を飛ばした乾燥麹がありますが、
✔ 水で戻す必要がなく、そのまま使うことができる
✔ 冷蔵で1週間、冷凍で半年程保存できる
これらの理由から、生麹を使っています。
米麹も、日本酒と同じように、
使っているお米や精米歩合によって、驚くほど風味が異なります。
わが家も何件もまわり、ようやく今の麹屋さんに出会いました。
米麹は、酒屋さんでも取り扱っているところがありますので、
食べ比べてみるのも面白いです。
塩について
次に、保存性を高めるために重要な役割を果たす塩ですが、
精製された塩ではなく、ミネラルが豊富に含まれる粗塩を選んでいます。
平釜でじっくり炊き上げられた昔ながらの塩は、
素材との馴染みがよいと言われています。
唐辛子について
唐辛子は、成熟すると辛味が増すとも言われています。
細かい粉状にするのに、肌に触れてしまったり、
吸い込んでしまう危険性があるので、
はじめて作る方には、七味などに使われる粉唐辛子を使うがおすすめです。
・米麹 ・・・200g
・粗塩 ・・・100g
・韓国唐辛子・・・50g
【およそ600g】
レシピ
ゆずの発酵辛味噌を作りはじめて、今年で5年目のわが家。
実は昨シーズン、ゆずの果汁を取りすぎて、
熟成がうまくいかない容器がありました。
麹がパサパサしたままでした。
煮切ったみりんや日本酒を追加し、
しっとり感は戻りましたが、
やはりゆずの果汁のみで作った方が、香りがいいです。
今年は、作り方を変更し、
ゆずの果汁たっぷりで作ります。
①ゆずをきれいに洗います。
②ゆずの皮をむき、果肉と皮に分けます。
③中の種を、取りのぞきます。
花ゆずは、種が大きめで、
とても多いです。
皮をむいてから取っても、輪切りにしてから取っても、
どちらでもokです。
④ゆずの果肉と皮の半量、合わせて250gを、ミキサーにかけます。
取りきれていない種が出てきますので、ミキサーを数回に分けてかけ、
できるだけ取りのぞきます。
⑤塩きり麹を作ります。
塩を合わせることで、1週間ほど常温での保存が可能になります。
麹がかたまっているところはよくほぐし、塩がいきわたるようにすることが大切です。
味噌づくりなど、麹をたくさん使う時にも塩きり麹を作っておくと便利です。
食品用のポリ袋に、麹と塩を入れて混ぜるだけ。
そうすることで、塩をまんべんなく混ぜることができます。
⑥消毒した容器に、ゆずと塩きり麹と唐辛子を入れ、混ぜ合わせます。
ここから、麹が水分を吸って、
膨らんできます。
このくらいしっとり感があった方が、安心です。
※ゆずによって、水分量が異なります。
パサパサしているようでしたら、ゆずの果汁を追加します。
今回は、ゆず2個分、
36gの果汁を追加しました。
⑦表面を平らにし、ラップをかけ、上からペットボトルの重石をのせます。
※その時、容器の内側は、
キッチンペーパーで、きれいに拭きます。
食品用のポリ袋に、水の入ったペットボトルを入れ、
重石として利用します。
ほこりが入らないように、ラップを巻き、
その上から、ゴムなどで留めます。
これで、仕込みは完了です。
保存について
ゆずの辛味噌は、味噌などの発酵食品と同じく、
直射日光の当たらない、高温多湿を避けた冷暗所で保存します。
比較的長く楽しめますが、取り分ける際には、
いくつか、気を付けなければならないポイントがあります。
✔ 容器の内側をきれいにしておく。
✔ 使う分を取り、残りは軽く混ぜ、表面を平らにする。
これで、カビなどのトラブルも起こりにくくなります。
発酵がうまく進んでいるのかを確認するために
麹がふっくらとしてきたら、発酵にムラが出ないよう、
消毒したスプーンで、辛味噌を混ぜ合わせます。
いわゆる、天地返しです。
この時点で、麹の十分ふくらんでいない場合、
ゆずが残っている場合は、ゆずの果汁、
ゆずが残っていない場合は、煮切った日本酒やみりんを、
しっとりするまで追加します。
みりんや日本酒などのアルコール分を取りのぞくことをいいます。
その方法として、
①鍋に入れて沸騰させる
②電子レンジで加熱する
などがあります。
まとめ
ゆずの発酵辛味噌
つくる時期
冬
難易度
難しい ★☆☆☆☆ やさしい
調理時間
30分
保存
冷暗所
自家製の発酵調味料は、
材料の調達の時期や、発酵の環境によっても、
なかなか同じようには、仕上がりません。
今回のは、あくまでも基本の作り方です。
辛すぎるのが苦手な場合は、唐辛子を少なめにしたり、
少し甘めに仕上げたいから、煮切りみりんを追加したり、
オリジナルのゆずの辛味噌を、楽しんでください。
何より大事なのは、しっとり感ですよ/
こだわりの材料をそろえるなら、食べチョクがおすすめ。
農家の方から直送される果物は、なにより新鮮です。
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特に保存食作りなど、1つの種類をたくさん購入したい時は、本当におすすめです!
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まだまだ動画は少ないですが、
自家製の発酵食品の作り方や、それを使ったレシピを公開していく予定です。