こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
しとしとと雨が降り続く6月下旬、
今年のわが家の梅仕事も、ひと段落しました。
6月中旬、主人の実家に行くと、
今にも落下してしまいそうな、完熟直前の黄梅になっていました。
右側の梅は、枝に当たって潰れてしまっています…
お義母さんが、「採るのが大変でね…」と。
それなら、私たちの出番‼
子ども達も一緒に、収穫のお手伝いをしました。
お義母さんが使う分を置いて、残りは持って帰ることに。
「使えないのは、捨ててもいいからね。」といわれましたが、
自然の中で農薬不使用で育った貴重な梅、捨てるなんてもったいない‼
早速、その日の夜から数日かけて、
色々作ってみました。
青梅では、梅シロップを、
黄梅では、梅味噌と梅干しと梅酒、それと梅塩麹(糀・こうじ)を作りました。
梅干し以外は、できあがりを待つだけです。
梅干しはこの後、からっとした夏の青空の下で、
梅を3日ほど屋外で干す、「土用干し」という工程があります。
その後、水分が抜けた梅を、
再び梅酢に漬けたら出来上がりです。
梅雨の間は、こんな感じ。
梅干しは、たっぷりの梅酢に漬けられている状態です。
赤紫蘇(あかじそ)もたっぷり加わり、真っ赤な「赤梅酢」ができています。
ちなみに、梅干しを作る過程でできる梅酢には、
赤梅酢の他に、「白梅酢(はくばいず)」と呼ばれるものもあります。
梅を塩漬けにして重石をすると、1週間ほどで上がってくるのが「白梅酢」、
白梅酢に赤紫蘇(あかじそ)を加えてできるのが、色が鮮やかな「赤梅酢」です。
白梅酢は、青菜のおひたしや刺身にかけると、
梅の爽やかの香りで、美味しくいただけます。
ポン酢ともまた違った、旨味調味料です。
一方の赤梅酢は、そのままかけて使うこともできますが、
お漬物を漬けるのにピッタリなんです。
今回は、梅を漬けている赤梅酢を使って、
冷蔵庫に常備しておきたい、「紅生姜(べにしょうが)」を作ります。
漬けるだけで簡単‼新生姜で作る「紅しょうが」
牛丼や焼きそばには欠かせない、紅しょうが。
市販の紅しょうがは、色も鮮やかできれいなのですが、
どうしても添加物が気になります。
赤梅酢に漬けることで、甘味料なども使わずに、
美味しい「無添加・紅しょうが」を作ることができます。
材料について
紅しょうがの材料は、生姜と赤梅酢と塩だけです。
・赤梅酢・・・300g~
・塩・・・10g(新生姜のおよそ3%)
すべてグラム(g)表示です。
生姜について
生姜の旬は、秋です。
わが家がよく行く、千葉の八百屋さんでも、
10月頃から路地物(ろじもの)の大きな生姜が並びます。
その出始めの時期に収穫されるのが、新生姜です。
実は、ちょうど梅酢が上がる梅雨の時期にも、
スーパーなどで、新生姜を見かけることがあります。
これは路地物ではなく、ハウスで栽培されたものです。
普通の生姜でも作ることができますが、梅雨(6月頃)と初秋(10月頃)の時期は、
皮のやわらかい新生姜がおすすめです。
赤梅酢(紅梅酢)について
梅を塩漬けにして上がってきた梅酢(白梅酢)に、赤じそを加えてできたのが、
今回使用する「赤梅酢」です。
わが家では、塩分13%で梅干しを漬けています。
今回は、その赤梅酢を使います。
塩について
次に、保存性を高めるために重要な役割を果たす塩ですが、
精製された塩ではなく、ミネラルが豊富に含まれる粗塩を選んでいます。
平釜でじっくり炊き上げられた昔ながらの塩は、
素材との馴染みがよいと言われています。
・赤梅酢・・・300g~
・塩・・・10g(新生姜のおよそ3%)
すべてグラム(g)表示です。
レシピ
①生姜を水でよく洗います。
根元に土が付着していることがあります。
根元から切り分け、その間もよく洗います。
②生姜を薄切りにします。
新生姜は皮も薄いので、そのまま剥かずに使っています。
生姜は、繊維が気になる野菜です。
繊維に沿って包丁を入れると、切りやすいです。
また、子供たちも食べやすいように、
できるだけ薄くスライスします。
以前スライサーを使ってみたのですが…
繊維が出てしまって、うまく切ることができませんでした。
③生姜にまんべんなく塩を振り、全体に馴染ませます。
食品用のポリ袋に入れてもみ込むと、手がヒリヒリすることもないので、
おすすめです。
袋の中の空気を抜いて、口を軽く結び、
そのまま2時間ほど常温で置いておきます。
④ザルなどを使い、生姜の水分を切ります。
その際、生姜を入れていたポリ袋を使って、
上から軽く押して水分を出します。
※手でぎゅっと搾ってしまうと、生姜が小さく切れてしまいます。
⑤保存する容器に生姜を入れ、紅梅酢を注ぎます。
容器は消毒したものを使用します。
平らな容器より、高さのあるビンのような容器がおすすめです。
冷蔵庫で保存します。
次の日には、こんなにきれいな色になります。
味見をしてみると…
結構しょっぱい‼
見た目はいいのですが、味がマイルドになるのを待ちます。
漬けてから、3日後。
味に丸みが出て、食べやすくなりました。
食べるタイミングで、細切りにします。
定番の「牛丼」、
「焼きそば」はもちろん、
サラダのトッピングや、小鉢の薬味にもおすすめです。
今回初めて作ってみたのが、「紅しょうが入りの卵焼き(厚焼き玉子)」。
青のりも一緒に入れると、お好み焼き風の味わいに。
「紅生姜が入った卵焼きが1番好き~‼」と、子供たちに大人気でした。
ない時はないで、正直困らなかったのですが…
この紅しょうがを作ってからは、
「あっ、これにも紅しょうがを入れてみようかな。」っと、どんどん料理に使うようになりました。
アレンジ次第で、毎日でも食べられる‼
今ではわが家の冷蔵庫に、なくてはならない存在です。
保存について
紅しょうがは、冷蔵保存です。
手づくりのお漬物は、日持ちがどのくらいするかは分かりませんが、
わが家では1ヶ月ほど食べています。
残りの一滴まで使い切る‼「漬け汁」を使った、おすすめレシピ
わが家では、赤梅酢をたっぷり入れて紅しょうがを作っています。
それはなぜか⁉
残った漬け汁ですし飯(酢飯)を作ると、これがまた美味しいんです‼
「紅梅酢4:砂糖2:塩1」の割合で、混ぜ合わせるだけ。
ご飯3合の場合、「赤梅酢40g・砂糖20g・塩10g」で作っています。
さらに刻んだ紅しょうがを入れると、さらに風味が増して、
見た目もきれいです。
(紅しょうがを加える時は、塩の量を半分に調整しています。)
わが家でよく作るいなり寿司も、このすし飯で作ります。
お豆腐屋さんで買ってきた油揚げを、醤油とみりんと砂糖で甘じょっぱく煮て、
あとはすし飯を詰めるだけ。
食欲が落ちてしまいがちな、暑い夏の日にもおすすめです。
お弁当にもいいですよ◎
まとめ
自家製紅しょうが
つくる時期
新生姜が採れる季節
かかる時間
20分+途中2時間待つ
保存
冷蔵
食べ頃
3日~
1点だけ、気になったのが「生姜の切り方」です。
「繊維に沿うように切る。」が正解なのですが、
おそらくできていなかったところが、こうなりました。
分かりやすく繊維が出ています。笑
食感が少しだけ悪くなってしまうので、次回は気をつけようと思います。
また、「唐揚げの衣」に紅しょうがを入れるアレンジレシピもあるようです。
色々作ってみたいと思います。
赤梅酢のレシピもまだまだたくさんあります。
随時紹介していく予定です。
「梅干しを作っていないから、紅梅酢がないわ…。」
そんな時は、
道の駅や自然食品が揃っているスーパー、ネットショップなど、
購入できる場所は意外と多いです。
梅の香りと鮮やかな赤い色のお漬物、是非一度作ってみてください。
こだわりの材料を選ぶのは、食べチョクがおすすめ。
✔ 農薬化学肥料不使用 の新生姜もあります。
紅しょうがは皮ごと使うので、栽培方法も気になります。
農家の方から直接送っていただけるのは、何より安心です。
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まだまだ動画は少ないですが、
自家製の発酵食品の作り方や、それを使ったレシピを公開していく予定です。