こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
梅仕事がひと段落する6月中旬、
外は日差しも強く、気温もグッと高くなる季節です。
暑くなってくると無性に食べたくなるのが、しば漬け。
京都・大原に平安時代(800年ほど前)から伝わり、
千枚漬けやすぐきと併せて、京都三大漬物に数えられる、由緒正しきお漬物です。
伝統的な製法で漬けられたものは、生しば漬けとよばれ、
材料は茄子と赤じそと塩のみと、いたってシンプルです。
わが家でも、毎年漬けています。
そして今年は、わが家が足しげく通っている千葉の八百屋さんで、
大量かつお手頃価格のウリが売られていたので、
「そうだ!ウリと赤紫蘇を使ってしば漬けを作ってみよう。」ということになりました。
ウリだけで作る、本格しば漬け
ウリと一口で言っても、沢山の種類があります。
今回は、主に千葉で生産されているはぐらうりを使って漬けます。
お漬物にするのにピッタリのウリです。
わが家では、ぬか漬けにすることが多いです。
材料について
ウリは、作りやすい量を用意します。
本場のしば漬けは、1年発酵させたものもあるようなので、
まとめて作って味の変化を楽しむこともできます。
・粗塩 118g(うりの重量の2.5%)
・赤紫蘇(しそ) 茎付きで940g(うりの重量の2割)
わが家の茄子で作るしば漬けは、塩分7%で漬けています。
今回のウリは、茄子より水が出やすいので、減塩の2.5%で漬けています。
初期発酵が上手くいけば、減塩でも長期保存が可能です。
また、塩は素材との馴染みのよい粗塩を使います。
レシピ
①ウリをきれいに水で洗い、半分に切って種を全て取り除きます。
ウリを半分に切ります。
種をきれいに取り除きます。
熟れているものは、メロンのような香りがします。
ちなみに、今回のはぐらうり1個500g前後のものを使います。
種を取り除くと、8割程度の重さになります。
はぐらうり1個524g
種を取り除くと2割程減り、418gに。
今回は、大小合わせて12個のはぐらうりを使います。
②消毒した容器に、ウリと粗塩を交互に入れます。
できるだけ隙間のないようにします。
隙間が多いと、上から押した時に割れてしまします。
③粗塩をウリに馴染ませ、水分を出します。
容器の内蓋を使って、上から体重をかけるように押すと、水分が出やすいです。
ウリは水分が多いとはいえ、結構な力仕事です。
(パパに任せてしまいました・・・)
十分な水が出ないと、水から出ているところが腐ります。
ここは時間が掛かってもしっかり水を出します。
このくらい水が出ればひと安心です。
④赤紫蘇の太い茎を取り除き、よく洗います。赤紫蘇の重量の10%の塩(分量外)を使ってよく揉んで、あく抜きをします。
合計2回あく抜きをします。
1回目は塩を使って揉み込みます。
出た水分は捨てます。
2回目は水を適量入れ、塩抜きするように揉み込みます。
しっかり水気をとります。
あく抜きをした赤紫蘇は、冷蔵庫でしばらく保存することができます。
仕込みにまとまった時間が取れない場合は、前もって赤紫蘇を用意しておくと便利です。
また、新鮮な赤紫蘇が手に入らない場合は、あく抜き済みのものが市販されていますので、
そちらで代用することが可能です。
⑤あく抜きが済んだ赤紫蘇を、ウリの上に敷き詰めます。
この時点で、全ての材料が水の中に浸かっている事が重要です。
⑥内蓋の上に重しをし、容器の内側をアルコールを含ませたキッチンペーパー等で拭き取ってから、外蓋をします。
※内側の汚れたところからカビが生える可能性があります。
常温で1週間(夏場は4・5日)で、表面に産膜酵母が現れます。
この頃から酸味が出てきますので、食べ始められます。
保存する場所は、直射日光が当たらず高温多湿にならないところがいいでしょう。
(味噌などの他の発酵食品と同様です。)
基本的に常温で保存します。
発酵が進みすぎた味があまり得意ではない場合は、冷蔵庫で漬けると発酵がゆるやかになります。
まとめ
はぐらうりで漬けるしば漬け、この時期だからこそ漬けられる季節のお漬物です。
暑い夏、食欲がおちた時でも、さっぱりとした”しば漬けとご飯”なら食べられそうですね。
今回のはぐらうりのしば漬けは、
わが家の塩分10%超えの梅干しや7%の茄子のしば漬けより、ずっとずっと減塩です。
しかも子どもが食べやすい食感です。
むしろ食べ過ぎ注意なくらいです。笑