9月も下旬に差し掛かり、だいぶ過ごしやすい気温になってきました。
ここ数日グズグズした天気が続いていますが、明日こそは晴れてくれるかなぁと期待しています。
秋といえば「新米」、ご飯が一番美味しい季節ですね!
パパの実家は、代々続く米農家。
9月初めに「稲刈り、どこか手伝うところありますか?」と訪ねたところ、
もうすっかり終わっていました。
ちょっと遅かったか…
鎌でザッ、ザッと刈り取るときの音が、実りの秋って感じがして、好きなんですよね。
稲刈りの後も、力仕事が結構あるんです。
30㎏(半俵)の米袋を担いで倉庫へ移動する作業は、小学生にはまだ早いかな…
ここは代表して、パパが手伝うことに。
その間、子供たちと家の周りをぶらぶらしていると、「秋らしいもの」をたくさん見つけました。
垣根に絡みついた蔓(つる)には、大量のムカゴ(=山芋の種)がついていたり、
近づくとフワっと爽やかな香りがするバジルは、花が咲き終わり、そろそろ種をつけようと準備をしていたり。
そして庭先の柿の木も、実がだいぶ大きくなっていました。
「えっ、もう収穫の時期?」
オレンジに色付いた柿を見て一瞬テンションが上がったのですが、
「この時期に赤くなっているのは、虫にやられてるからダメだよ。」
パパに言われたものの、どうしても確かめたくて1つ採ってみると…
やっぱりグジュっと潰れてしまいました。
はいはい、食い意地だけで生きていますよー
収穫は10月頃のようです。
ルンルンで畑を散策している母を横目に、子供たちはというと…
専らバスケに夢中なのです。
都内って意外と自由に使えるバスケットゴールがないんですよね。
ここぞとばかりに暗くなるまで遊んでいました。
そして今回も、新鮮な野菜をどっさり頂きました!
その中にあったのが、シャッキシャキのニラです。
「久し振りに辛い麻婆豆腐食べたくない?」とパパ。
今までは辛さ控えめで、私が適当に作っていた麻婆豆腐ですが、
新鮮なニラをみて、ガツンと辛いのがが食べたくなったみたいです。
「ちょっと作ってみるよ。」
おぉっと!これは美味しい予感!
サラリーマンのパパですが、凝り性なのでこだわりだすと止まらないんです。
久し振りに味に期待できそうだな…
この記事では、
✔ 自家製調味料が盛り沢山の、発酵おやこ的『究極の麻婆豆腐』の作り方
をご紹介します。
自家製調味料が盛り沢山!発酵おやこ的『究極の麻婆豆腐』の作り方
麻婆豆腐は、赤唐辛子や花椒(ホワジャオ)、
豆板醤など辛味のあるスパイスや調味料を使って、挽肉と豆腐を煮込む、
中国・四川料理の一つです。
材料について
まず、麻婆豆腐の主役級の調味料と言えば「豆板醤」、
「四川豆板醤」と「豆鼓(とうち)」という黒豆で作った味噌を使います。
今こそ、自家製豆板醤の出番です!
一番熟成が進んでいるのが、2017年に仕込んだ5年ものです。
ほぼ水分が抜け、ドライフルーツのような甘い香りがします。
4年もの(2018年)は食べ切ってしまったので、次は2019年の3年ものです。
5年もののような甘い香りはしませんが、鼻から刺激を感じることはありません。
味と辛さのバランス、それに使い勝手が一番いいのが3年ものなんです。
他には2年ものと1年もの、そして今年仕込んだものがあります。
今年5月に作った若い豆板醤は、特にしっとりしています。
豆板醤は年月が経つにつれ、唐辛子の角が取れ、
米麹の甘味が増してきます。
仕込んでから半年くらいで食べられますが、熟成が進んでいないので、
旨味より辛味の方が圧倒的に強いです。
中華料理で使われる本場の豆板醤は、米麹を使わないので、
そもそも甘さが違います。
私たちが作っている豆板醤は、「そら豆を使った辛味噌」みたいなものです。
豆を変えたり麹を変えたりすると、数十種類の変わり味噌ができますよね。
豆板醤も一緒です。
わが家では、そら豆の他に、「黒豆」と「黄大豆」と「グリンピース」を使って豆板醤を作っています。
黒豆で作る豆板醤⁉
そうなんです、豆鼓の代わりは黒豆豆板醤がピッタリなんです!
あとは辛味と旨味をどう調整するか…
色々試してみた結果、
1年ものの豆板醤(辛め)+4年ものの黒豆豆板醤(辛さ控えめ)+1年ものの米味噌(辛さなし)
を組み合わせることにしました。
・ニラ ひと握り≒好きなだけ
・ニンニク 2片
・豚挽肉(赤身率80%超) 160g
・合わせ味噌
豆板醤 30g(大さじ2) / 黒豆豆板醤 10g(小さじ2) / 米味噌 30g(大さじ2)
・合わせ醤油
濃口醤油 30g(大さじ2) / 黒胡椒 3g(少々) / 塩 3g(少々)
・本みりん 30㏄(大さじ2)
・紹興酒 30㏄(大さじ2)
・赤唐辛子粉 10g
・ラー油 少々
・花椒 少々
・水溶き片栗粉 大さじ6
・白胡麻油
出来上がりの量:5人分
みりんについて
わが家では、千葉の白味醂(みりん)を使っています。
国産のもち米を使って、昔ながらの製法を守り続けている本みりんです。
本みりんには糖類が添加されているものと、もち米の甘味のみで作られているものがあります。
佐倉・馬場本店酒造の「最上白味醂」や野田・窪田酒造の「流山本みりん」は、
どちらも糖類などの添加のない伝統的な本みりんです。
今回は、最上白味醂を使います。
レシピ
はじめに豆板醤と黒豆豆板醤と米味噌を合わせ、みりんでのばします。
ちなみに四川料理では、米味噌ではなく甜麵醬(テンメンジャン)を使いますが、
「甘めの味噌」のニュアンスなので、米味噌+みりん≒甜麺醤を表現しています。
と、こだわっている風ですが…
パパ以外はなかなか使わない調味料である甜麺醤は、冷蔵庫の主となりやすいので、
自家製調味料で代用しよう!
とのパパのケチな合理的なアイディアです。
次に、豆腐を一口大に切っておきます。
ニンニクとニラとはみじん切りにします。
次に豆腐は下茹でします。
このひと手間が結構大切です。
下茹でっているの?って聞くと、パパ的には、
豆腐は茹でると、なめらかな舌触りになって、
煮崩れもしないので、美味しく作るには大切なひと手間なんだそうで…
ちなみに強火でグツグツとにてしまうと硬くなるので、弱火でゆっくり火を通し、
混ぜ合わせる瞬間までキープするのだとか。
「どんだけこだわるの⁉」とは、思っていても言いません。
美味しく作ってくれれば、心の満足度は上がりますしね。
中華鍋にたっぷりの油を引いて、
にんにくと挽肉を中火で炒めます。
途中あまりかき混ぜないようにして、油が透き通ってくるまで炒めます。
そこに合わせ味噌と赤唐辛子粉を入れます。
味噌は焦げやすいので、鍋肌に軽く押し当てるようにしながら弱火で炒めます。
全体に味噌が馴染んだら、ラー油を加えます。
この時点で、かなり刺激的な香りがしてきます。
そこにニラを入れて、馴染むまで炒めます。
そこに紹興酒と合わせ醤油を加えます。
豆腐の煮汁をお玉3杯分入れます。
汁っぽくなったところで、豆腐をそっと入れます。
豆腐に味が染み込むまで、2分くらい弱火で煮込みます。
ここでちょっと味見をして、薄いようだったら醤油を足します。
ご飯に合わせる時は、ちょっと濃いめの味付けがおすすめです。
一旦火を止め、水溶き片栗粉を回し掛けます。
一気に入れるとダマになりやすいので、2~3回に分けて、
全体に行き渡るように混ぜます。
トロミがついたら、花椒と油を入れて、再び強火に。
すでに美味そうなのに、まだ焼くの?と思いながら見ていると、
「最後の焼きがイマイチだと、お店っぽい味にならないんだよねー。」とパパ。
3分程焼いたら、ようやく出来上がりです。
こ、こ、これは…
辛い!そして旨い!!
完璧なまでに大人味の麻婆豆腐です。
ご飯にドバっとかけて「マーボー丼」っていうのもアリです!
この日はパパがテレワークで、大人だけのお昼ごはんだったので、
辛くても全く問題なし!
子供用には、赤唐辛子粉とラー油を控えめにしたほうがよさそうです。
味付けのアレンジができるのも、自家製調味料を使うメリットですよね。
まとめ
小さい子供がいると、どうしても辛いものって避けちゃいますよね。
でも、たまには思いっきり辛いものが食べたい!
麻婆豆腐は材料もそれほど多くなく、調理時間も20分掛からずにできるので、
食べたい時にすぐに作ることができます。
豆板醤も1年に1度まとめて作るだけで、数年楽しめます。
市販の調味料って保存料やら甘味料やら色々入っていますが、
自分で作ると「えっ、これだけ?」と驚くくらい、シンプルな材料でできるんです。
先日、大量の唐辛子を長期保存用に加工したばかり。
来年こそは、畑で育てたそら豆で豆板醤を仕込みたい!
逆算すると、来月(10月)には種を植えなければいけないようです。
タイミングは逃さないように、早速種を購入しましたよー。
わが家の畑の野菜たち、種の購入先
すんき漬けやかぐら南蛮味噌など郷土料理を作ることが多いわが家。
ホームセンターではなかなか取り扱っていない地方の伝統野菜や、自家採取可能な固定種の種を探して買い求めました。
日本全国の伝統野菜や固定種の種を取り扱っています。
「会津早生菊南瓜」はわが家の1番人気です。
✔ たねの森
農薬・化学肥料を使わずに栽培された、自家採取可能な野菜・ハーブ・花の種を取り扱っています。
種を取り扱っているお店や、苗を販売している農家さんの紹介ページもあります。
農薬なし・化学肥料なし・遺伝子組換えなしの種を取り扱っています。
業務用サイズもあるので、たくさん植えたい方におすすめです。
種を採るのも大事な仕事!
来年に向けて着々と準備を進めています。
サポート付きのプランもある「シェア畑」は、ほとんどが都心から1時間圏内のところにあります。
農具も揃っているので、持っていくものは長靴と軍手くらい。
シェア畑は肥料は化学肥料ではなく有機質肥料のみを使い、殺虫剤などの化学農薬は一切使いません。
安心して食べられる無農薬野菜を手に入れたいと思ったら、「食べチョク」で生産者の方から直接送ってもらうのがいいと思います。
私も育てていない野菜や果物は、よく食べチョクで購入します。
こだわりの野菜は買うことができます。
ただ「こだわりの野菜を作る体験」は買うことができません。
理科の教科書では学べない本物の学習や、採れたての野菜を食べる喜び(=食育)は、
今の畑がわが家に与えてくれたものです。
最近では「休日どこ行く?」の夫婦の密談は激減し、「畑いつ(何時に)行くの?」と子供たちから聞かれることが増えました。
野菜を育ててみたいなと思った方は、まずは説明会に参加してみるのはいかがでしょうか?
子供と畑仕事、発見の連続で楽しいですよ!
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。