長期保存可能な「塩ゆず」の作り方/肉も魚も相性抜群!おすすめ活用法

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塩ゆずタイトル ソース・ペースト
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11月下旬、公園のイチョウ並木が黄葉しはじめ、

散歩するのが楽しい季節です。

 

ちょうど同じ時期に色付きはじめるのが、みかんやきんかんなどの柑橘類。

その中でも、冬の鍋料理には欠かせないのが「柚子」です。

12月の柚子

 

収穫直後はハリのある皮も、時間が経つにつれて、

乾燥してしわしわになってしまいます。

 

柚子を長く楽しめる、

何かいい方法はありませんか?

 

そのまま搾っただけでも十分美味しい柚子ですが、

今回は、柚子の香りを1年中楽しめるレシピを探している方の質問にお答えします。

 

この記事では、

✔ 柚子の香りを楽しむ方法は1つじゃない、おすすめ活用法3選
✔ 使い道は和食だけじゃない!「漬ける」に特化した調味料
✔ 長期保存可能な「自家製塩ゆず」を作る方法

について、まとめてみました。

 

柚子の香りを楽しむ方法は1つじゃない、おすすめ活用法3選

鍋料理には欠かせない「ゆずポン酢」

柚子が手に入ったら、必ず作りたいのがゆずポン酢です。

 

果汁がたっぷり入ったポン酢は、鱈の白子鍋など、

冬の鍋シーズンには欠かせません。

ゆずの果汁

 

市販のポン酢は、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などの糖類が添加されているものが多く、

ヘルシーなイメージとは相反して、意外と糖質が高めです。

 

使い方にもよるかもしれませんが、わが家の場合、

みりんに甘味は必要ありません。

どうしても甘くしたかったら、本みりんをちょっと足すくらいがちょうどいいかなと。

 

いつもとは違う醤油を使う楽しみもありますしね。

自家製ポン酢

 

ポン酢は、作っておいて間違いなし!の調味料です。

 

鰹節を昆布の旨味を活かしたポン酢の作り方は、こちらでご紹介しています。

 

薬味にも調味料にもなる「発酵柚子胡椒」

次におすすめしたいのが、発酵柚子胡椒です。

大根と発酵柚子胡椒

 

九州を代表する青柚子と青唐辛子を使った緑色の「柚子胡椒」とは、別のものです。

 

薬味としてだけではなく、調味料としても大活躍の発酵柚子胡椒。

鰹の炒め物にも発酵柚子胡椒が合います。

 

ちなみに、わが家で今食べているのは、

3年間長期熟成させたものです。

 

✔ 普通の柚子胡椒ではなく、なぜ「発酵柚子胡椒」を作ろうと思ったのか
✔ 使い方は無限にある!薬味としてだけではない調味料としての可能性
✔ 材料4つで簡単に「発酵柚子胡椒」を作る方法

について、まとめた記事です。

 

発酵柚子胡椒の全体像を掴むのに役立ちます。

 

種以外、柚子を丸ごと使う「塩ゆず」

もう1つおすすめなのが、今回の主役の塩ゆずです。

塩ゆずは、肉や魚を漬けるのにおすすめの調味料です。

塩ゆず

 

特に、脂身の多い肉との相性は抜群です。

自家製パンチェッタ

 

柚子の爽やかな香りで、脂っこさを感じにくくなり、

肉本来旨味をアップさせてくれます。

 

次の章で、その活用法についてご紹介します。

 

使い道は和食だけじゃない!「漬ける」に特化した調味料

塩ゆずは、肉の場合は脂身の多い豚バラ肉や鶏もも肉、

魚の場合は、鰆(サワラ)や鯛(タイ)などの白身魚に合わせることが多いです。

鮭の幽庵焼き

 

まさに「幽庵焼き」のような仕上がりになります。

 

ゆず塩は「漬ける」に特化した調味料として、わが家では主に下味を付けるために使っています。

 

塩ゆずだけでなく、塩レモンをはじめとする柑橘類を使った香りを楽しむ塩のペーストは、

その多くが10%前後の塩を使って作られています。

作り手によって唯一違うのが、塩分濃度であり、

それこそがこだわりのポイントと言っても過言ではありません。

 

ドレッシングの材料にしたり、隠し味程度に使ったりするのは、

10%の塩分量でも構わないのですが、「漬ける」には塩分濃度を高めにする必要があります。

 

次の章で、ゆず塩の作り方となぜ塩分濃度を高めにするのか、

その理由をご説明します。

 

長期保存可能な「自家製塩ゆず」を作る方法

こだわりの材料選び

塩ゆずの材料は、柚子と塩だけです。

 

柚子について

わが家では、主人の実家で採れる「花ユズ」を使っています。

1個50g程度の、手のひらサイズの小ぶりな柚子です。

小ぶりな花ゆず

 

種も多くやや扱いが難しいですが、果汁が多く含まれているので、

鍋料理には最適です。

種の多い花柚子

 

本柚子に比べて香りが若干弱めと言われることもありますが、

爽やかな香りは十分に楽しむことができます。

 

ちなみに青柚子を使いたい時は、8月下旬に収穫します。

青柚子

 

11月頃から色付きはじめ、

11月の柚子

 

12月になるときれいな黄柚子を収穫することができます。

黄柚子

 

ご自宅で柚子が採れる方もいらっしゃると思いますが、

購入する場合は、皮も使うことができますので、

農薬などを極力使わないで育てられたものを選ぶようにするのがおすすめです。

 

塩について

次に、保存性を高めるために重要な役割を果たす塩ですが、

精製された塩ではなく、ミネラルが豊富に含まれる粗塩を選んでいます。

塩

 

平釜でじっくり炊き上げられた昔ながらの塩は、

素材との馴染みがよいと言われています。

 

塩ゆずの材料
黄柚子・・・できるだけ1㎏以上
塩・・・黄柚子の25%

 

1年中柚子の香りを楽しみたい!塩ゆずの作り方

それでは、早速塩ゆずの作り方をご説明します。

 

塩ゆずは、大きく「仕込み」「ペーストにする」の2つの工程に分けられます。

 

仕込みの工程

まずは仕込みの工程です。

 

①柚子の皮を水でよく洗い、表面の汚れを落とします。

柚子を洗う

 

農薬不使用で育てられたゆずは、表面の皮がすすで汚れていたり、

虫糞が付いていることがあります。

農薬不使用の柚子

 

水できれいに洗い流すことによって、問題なく使用することができます。

気になる場合は、塩(分量外)を皮に擦り付けると、

汚れを落とすようにします。

 

②表面の水分をよく拭き、4等分に切ります。

4等分にした柚子

 

③広口の瓶に塩と一緒に詰めていきます。

柚子と塩を詰める

 

できるだけ早く柚子水分を出すため、まんべんなく塩が行き渡るようにすることが大切です。

手で混ぜ合わせる必要はありませんが、

柚子→塩→柚子→塩→柚子…

となるように、交互に詰めていきます。

 

④最後に、蓋用の塩をのせます。

塩で蓋をする

 

しばらくすると、塩の浸透圧によって柚子から水分が出てきます。

柚子から水分が出る

 

このままほこりなどが入らないようにラップなどで容器を覆い、丸1日様子をみます。

 

1日経つと、塩が半分程溶け、

柚子からさらに水分が出てきます。

 

⑤柚子全体が水に浸かるように、重石をします。

 

果実酒用など大きな瓶で作る場合は、細めの瓶で重石をしますが、

少量で作る場合は、ココット皿のような小さな陶器(皿)を使っています。

重石をする

 

要は、柚子が腐敗しないように、

完全に塩水につかる状態にすることが大切なのです。

蓋をする

 

そのまま1ヶ月待ちます。

 

1ヶ月後の様子

1ヶ月経つと、塩もだいぶ馴染んできます。

蓋を取ると、ゆずのいい香りが広がります。

1ヶ月後の塩ゆず

 

色もきれいな黄色を保っています。

 

液体から出てしまっているところは、茶色っぽく変色してしまいますので、

その部分だけを取り除きます。

 

中の液体の様子をみてみると、かなりとろみが出ています。

これは、ペクチンの働きによるものです。

 

ペクチンは、ジャムにとろみを付けるゲル化剤として知られています。

市販のジャムの食品表示ラベルにも「ペクチン」と書いていることがありますが、

その多くがりんごか柑橘類由来のものです。

 

柚子の場合、果汁よりも果皮に多く含まれているとされています。

 

焼酎に漬けてとろみのある化粧水を作る方がいらっしゃるように、

種もまたペクチンを含んでいます。

 

このとろみこそが、塩ゆずが素材に馴染みやすくなるのに役立ちます。

 

ペーストにする工程

次に「ペーストにする」工程です。

 

①塩ゆずをザルに移し、種を取り除きます。

ザルで種を取る

 

②柚子をミキサーでペースト状にします。

ミキサーでペースト状にする

 

ペーストにしている最中も、果皮の中に隠れていた種が出てくることがありますので、

その都度取り除くようにします。

 

そのため、少量ずつ細かくするのがおすすめです。

 

このくらいになったら完成です。

柚子塩

 

塩分濃度を25%にする理由

わが家の塩ゆずは、塩分濃度が25%と高めです。

 

その理由は、もちろん保存性を高めるためでもありますが、

1番は「漬ける」専用に使っているからです。

 

以前わが家では15%の塩分濃度で塩ゆずを作っていました。

その塩ゆずでは、肉を漬けても魚を漬けても、

生臭さが残ってしまい、雑味のある味わいになっていました。

 

塩を追加すると、生臭さが消え、

仕上がりが断然よくなりました。

 

試しに30%でも作ってみましたが、こちらは塩の溶け残りが気になり、

ちょっと使いにくさを感じました。

 

何度か調整をしてみて、25%が丁度いいという結論に至りました。

 

わが家のように「漬ける」に特化した調味料として、塩ゆずを楽しみたい方は、

ひとつの意見として参考にしてください。

 

保存について

塩ゆずは、すぐに使う場合は冷蔵保存します。

 

「1年中柚子の香りを楽しむ」という目的を果たすために、

長期保存するためには、小分けにして冷凍するのがおすすめです。

 

こちらは、およそ1年間冷凍保存した塩ゆずです。

ほぼ1年冷凍した塩ゆず

 

色も作った当時と、ほぼ変わらず鮮やかな黄色をしています。

 

ちなみに、冷蔵庫で保存していたものは、

色も濃くなります。

1年間冷蔵保存した塩ゆず

 

使えない訳ではありませんが、言うまでもなく味も香りも、

冷凍していたものと違います。

 

ひとつだけ注意したいのが、瓶いっぱいに入れないことです。

冷凍すると水分が膨らむので、量は少なめに調整します。

 

小分けにして冷凍する理由は、使いたい分だけ解凍できるからでもあります。

これでいつでも爽やかな柚子の香りを楽しむことができます。

 

容器について

わが家では、たくさん作る時は果実酒用の瓶を、

少量の時はweckの1Lのキャニスターを使います。

塩分が強めなので、プラスチックの容器はあまりおすすめできません。

 

容器は、広口のものを選ぶようにしてください。

消毒がしやすいこともありますが、材料を取り出すには、

中までしっかり手の入るものが便利です。

 

まとめ

この記事では、柚子の香りを1年中楽しめるレシピを探している方に向けて、

おすすめ3つの調味料と塩ゆずの作り方をご紹介しました。

 

塩ゆずのメリットは、

✔ 脂っぽい肉や魚もさっぱりとした味わいになる
✔ ほんの少し加えるだけで、ドレッシングの味が格段によくなる
✔ 漬け込むだけで、幽庵焼きのようなワンランク上の一皿ができる
✔ 小分けにして冷凍すると、いつでも柚子の香りを楽しむことができる

 

普段の塩を塩ゆずに換えるだけで、料理のレパートリーが一気に増えます。

1瓶作っておくと便利な万能調味料です。

 

農薬不使用のゆずを購入する方法

柚子は、スーパーなどでも気軽に購入することができますが、

栽培方法などについては記載されていないものがほとんどです。

 

「どこで柚子を買っていいか分からない…」と悩んでいる方へ。

 

化学肥料や農薬などに頼らない有機栽培で、自然と共生した持続可能な農業を実践されている方も多く、

環境豊かな土地で育った柚子もあります。

そんな生産者の方が集まる「食べチョク」というサービスがあります。

皮も安心して使うことができる柚子を探してみるのもおすすめです。

 

この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

参考URL
文部科学省,科学技術・学術>生命理論・安全等>日本食品表示成分表・資源に関する取組>日本食品表示成分表2015年版(七訂)

 

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