こんにちは。
都内で発酵ワークショップnanairo!を主宰しています、マキ太です。
はじめての方は、こちらもどうぞ。
自家製の発酵食品を使った料理は、Twitterでほぼ毎日更新中。
わが家は大の魚好き。
↑見るのも、釣るもの、食べるのも!!
冬、
わが家のカラスミ作りのシーズン到来です。
なぜ寒い冬に作るのか?
それは、失敗が少ないから。←重要!
コツをつかめば、失敗なしで簡単に作る事ができます。
カラスミは本来ボラの卵を使用しますが、今回は旬のマダラの卵で作ります。
もしかして一番お得!?マダラの卵で作る絶品からすみ
わが家では、色々な魚卵でカラスミを作っています。
ボラ以外。笑
それはなぜって、売っているのに出会った事がないから・・・
興味はあるのですが。←本気
なので、手に入りやすいマダラやスケソウダラの卵で作る事が多いです。
↑今回のマラダの卵、100g88円、特売日の豚バラ肉。
材料
・マダラの卵 ・・・作りやすい量(今回は350g)
・あら塩 ・・・魚卵の15%
・塩抜き用の水と酒 ・・・魚卵の150%(今回は525g)
水9:日本酒1→およそ475g:50g
レシピ
1.魚卵とあら塩を用意する。 2.バッドの上ラップを敷き、あら塩を半量のせる。 3.あら塩の上に魚卵の置き、その上から残りの塩を振り掛ける。 4.左右を開け、ラップで巻く。 5.水分が出るので、こまめに捨てる。 6.1週間後、塩抜きをする。 7.マダラの重量の150%の水(9割)と酒(1割)を混ぜたものを用意する。 8.ラップを外し、水の中に入れる。 9.冷蔵庫で8時間塩抜きをする。 10.水分を拭き取り、屋外で干す。 11.1週間~10日程して、完全に乾燥したら出来上がり。
マダラの卵、およそ350g。
あら塩52g。
マダラの重量のおよそ15%。
バッドにラップを敷き、あら塩の半量を用意します。
塩の上に魚卵を置き、残りの塩を振り掛けます。
魚卵全体を塩で覆うようにします。
ラップを巻きます。
ただし、左右2箇所は開けておきます。
1日経過すると、このくらい水分が出ます。
こまめに捨てます。
1週間程、この作業を繰り返します。
一番下にキッチンペーパーを敷き、真ん中にオーブンペーパー、
その上に魚卵を置き、水分を出す方法もあります。
どちらでも構いませんが、
キッチンペーパーの方が、魚卵に水分が戻らないのでおすすめです。
↑ただし、毎日キッチンペーパーは取り替えて下さい。
そのまま干すとしょっぱいので、塩抜きをします。
↑気になる卵の破れについては、後ほど説明します。
水9:酒1 (今回は日本酒) の割合で作ります。
8時間経過
バッドにキッチンペーパーを敷き、その上で水分を取っていきます。
水分を丁寧に取り除きます。
↑こんな感じになります。
干し網を使って、
1週間~10日程、屋外で干します。
↑雨の日は、室内の涼しいところに干します。
完全に乾燥したら出来上がり。
真空パックにしたいところですが、
ジップロックに入れて、出来るだけ空気を抜きます。
忘れないように、ラベリングをします。
冷蔵庫(できればチルド室)で保存します。
材料に関する考察
・マダラの魚卵の特性
魚卵は、左右の卵巣を合わせて1腹と数える。
ただ、マダラは大きいので、半分(片腹)で売られている事が多い。
その場合、どうしても皮に破れがでてします。
その為、通常10~15%としている塩分量を、破れがある為15%としている。
・塩抜きに使用する酒は、基本的に何でもできるが、アルコール度数が15~25%くらいがおすすめ。
工程に関する考察
・乾燥状態が不十分だと腐敗する為、注意する。
→もし屋外で乾燥できなかった場合、冷蔵庫にて低温乾燥させる。
理系パパの考察
『塩抜き用の酒が15~25%がおすすめが理由』
水とアルコールの塩の飽和水溶液濃度が違うからです。
簡単にいうと、同じ液体でも塩が溶ける量が違うということです。
具体的には、100ℊの水に対して、26ℊの塩が解けますが、
100ℊのアルコール(濃度100%と仮定します。)には0.2ℊと水の1/100しか解けません。
そのため、高アルコールのお酒を使う場合は、通常よりもお酒の量を多めにするか、
水割りにして薄めるという調整が必要です。
塩抜きがうまくいかないと、超辛口のカラスミが出来上がります。
『マダラで作るメリットとデメリット』
メリット
・魚卵が大きく、漬けやすい。
デメリット
・色が暗く、熟成させると濃茶色っぽくなるので、見た目が少々悪い。
・熟成に時間がかかる。
熟成時間が短いと魚卵のねっとりとした食感が出ないので、ポロポロしてしまう。